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読書をすれば学力が上がる!は本当か?

国語が苦手な子どもの保護者に対して、「読書をたくさんさせてみてください」とアドバイスすることがあります。理由としては、読書をすることで活字に触れ、語彙の広がり、熟語の習得、文の構成の習得が期待されるので、国語の学習がスムーズになっていくだろうというものです。

ここで考えたいのは、「読書をさせれば国語の力がつくのか」、「そもそも国語の力があるから読書を楽しむことができてたくさん読むのか」、というニワトリが先か卵が先かのような話です。

 

大切なのは読書習慣

読書量の多い子は学力が高い傾向にあります。しかしこれも学力が高いから読むのも理解するのも速いため、読書量が増えるとも言えます。このことを捉え間違えないようにしなければなりません。

「読書量の多い子にしなければ」と考えて、本屋さんに行ってどっさりと本を買いこみ、子どもに「読みなさい」と本を渡す。それでは本を嫌いな子どもを育ててしまうだけです。

目標は子どもに読書習慣をつけることです。読書習慣をつけるために「読みなさい」と言うよりも、親子の読む本は違っても一緒に読書をする時間を作ることが必要だったり、親が本を読む姿が当たり前のような環境を作ったりすることが大切です。

 

角度を変えて考えてみる

国語の力をつけさせたいから読書をさせる、最終目標はそこだとします。ではどれだけ読書をしたら国語の力がつくのかというと、それは個人で異なるのでわかりません。しかし、「読書の習慣をつける」であれば、たとえば1日10分親子で読書の時間を作ることでできそうです。そうしているうちにいつの間にか最終目標の「国語の力がついた」と感じることができれば良いと思います。「読書をさせる」と考えてしまうと親も子も苦しいですが、「一緒に読書の習慣をつけていく」と考えれば、柔らかい目標となり、さらに具体的な方法が見えてやりやすいと思います。

「こうしなきゃ」と思ってしまうと辛いですが、少し角度を変えて考えてみると案外親子ともに良いやり方が見つかるかもしれません。